第16話 詩乃の誕生日⑥


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巨大化した詩乃の自慰に巻き込まれ、ヒールブーツに串刺しにされていく人間たち
「ん……っ」
頑丈そうなビルを背にして腰をおろした詩乃は、少し股を開いた状態で、再び右手を下着へとあてる。
やはり相当に湿っており、自身がかなり興奮しているという証が、じわじわとにじみ出ているのが分かった。

「ああ……もう。邪魔……」
切なげにため息をつきつつ、詩乃はもどがしげに下着を脱ぎ始める。
そして放り投げると、我慢できないとばかりに指で股間を撫で始めた。
「ん……んんっ」
最初は表面だけ。
でもすぐに我慢できなくなり、中指と薬指がずぶり、と穴の中に沈み込んでいく。
慣れた動作であり、次第に激しくかき混ぜていく。
「ん……あああっ」
いつものように快感に我を忘れかけていた詩乃であったが、しかし今日は違った。
いくつもの視線を感じたからだ。
それも当然。
彼女が座り込んだすぐ先には、何人もの人間が怯えながらその光景を見返していたからだ。
具体的には陥没した地面の中に、数十人の男女が詰め込まれている。
一度腰をおろすと立ち上がるのも億劫なので、事前に集めておいた人間たちだ。
適当ではあったものの、比較的若い者を中心に選んだつもりではいる。
それらが容易に逃げられないよう、地面を踏み砕いて適当な深さのくぼみを作って、そこに放り込んでおいたのだ。
二、三メートル程度のくぼみではあったものの、垂直に落ち込んだその穴から脱出するのはなかなか難しいらしく、すでにみんながそれを諦めているようだった。
というか最初はやはり逃げようとしたので、そんな元気な男を一人掴み取ると、穴にいる人間たちの頭上で四肢ももぎ取っては捨て、胴体は捻り潰し、最後は頭を引き千切って指先で砕いて、その残骸をばら撒いてやったのである。
効果は覿面で、逃げようとする者はいなくなったといっていい。
「ああ……こんなたくさんのひとたちに見られている中でするなんて……恥ずかしいけど……何だか、気持ちいい……!」
恥部をかき混ぜる指が、いっそう激しさをます。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が周囲に響き、とめどなく愛液が流れ出てくる。
「ふ――あ、あぁあんっ!」
あっさりと、詩乃は達してしまった。
びくり、びくりと身体を反らし、ぷるぷると身体を震わせる。
そんな状態がしばし続き、ようやく落ち着いた時には、手にべっとりと愛液がついていた。
「はあ……はあ……。気持ち良かったけど、まだまだ足りないよね……」
全く満足できていないことを自覚した詩乃は、未だ冷めやらぬ興奮に、思考をどんどんと悪辣な方向に進めていってしまう。
「ふふ……べとべと。今日はいっぱい出ちゃったな。少し綺麗にしないと……」
そこで詩乃の視線が、そのあられもない姿を見せつけられていた数十人の人間たちに向けられる。
「ねえ君たち? 私の恥ずかしい姿を見たんだし、分かってるわよね……?」
口の端を歪めて、詩乃は言う。
その言葉を死刑宣告だと判断した人間達は、狂乱したようにその穴から這い出そうと、これまでにない勢いでもがき始めた。
「あはは。別に殺しやしないから。でも、逃げようとしたら死んじゃうよ?」
言いながら、詩乃は曲げていた右足を伸ばした。
ちょうど股の先に作った穴には、足を伸ばせば十分に届く距離である。
その中に、ショートブーツがねじ込まれたのである。
「あぎゃ……!?」
壁を登って逃げ出そうともがいていた男の一人が、突如襲った激痛に悲鳴を上げる。
「な……ぐ……げえ……」
そのままどういうわけか、男の身体は壁を離れて中に浮いていった。
もがくがどうにもならない。
見れば、男の腹から黒い棒のようなものが生えていた。
それがショートブーツのピンヒールであると気づくのに、たいして時間は要さなかった。
「いだ……い、いだいいだい――――」
「ふふ。逃げようとするからだよ?」
詩乃はくすくすと笑いながら、足を真っ直ぐ伸ばしたまま、上へとかかげるように振り上げていく。
胴を貫かれた男の身体からは、ヒールを伝って大量の血液が流れだし、ブーツの踵のアーチ部分まで至ると、そのまま地面に向かってぼたぼたと落下していく。
その下には当然、穴にはまったままの男女がおり、悲鳴と混乱、そして恐怖が席巻することになったが、そんな絶望の声に、詩乃は満足そうにうっとりとなっていた。
と、気づく。
「ちょっと? どさくさに紛れて何見ているの?」
男を串刺しにするという、残酷なショーを見せつける一方で、今の詩乃の体位ではある意味股をおっぴろげている状態に等しい。
そしてその大事な部分を隠す下着はすでになく、行為の後で十分に湿り切ったその場所が、まるで見せびらかされるように晒されていたのだ。
そんな光景を、ぽかんとなって見つめるものがいたとしても、無理の無い話であっただろう。
が、詩乃がそんなことを許すはずもない。
「もうっ! エッチなんだから」
掲げていた足を振り下ろし、再び膝を曲げてその場所を隠したものの、勢い余って落ちて来たブーツは地面に突き刺さり、そこに串刺しにされていた男をヒールの根本部分まで押し上げて――最後は引き千切ってしまった。
「はい、みんな。逃げたらこうなるから覚悟してね? でもちゃんと言うことを聞いてくれたら、死なずにすむかもね」
改めてそんなことをいう詩乃に、穴の中の人間たちは不安そうに顔を見合わせる。
「ん、大したことじゃないから。何人か出てきてくれる? そう……四人くらいでいいかな」
言うなり、詩乃は足を伸ばした。
また串刺しにされると人間たちは身構え、しゃがみこんだが、今回はゆっくりと降りてきて、ちょうど穴の淵の一角にヒールを突き刺して、少しずつ力を込めて圧し潰していく。
意図のわからない人間たちは恐怖で震えた。
しかし詩乃は気にせず、そんな人間たちに命令する。
「ほら。私のブーツの一番近くにいるひと。少し壁を低くしてあげたし、今ならブーツを伝って這い上がってこれるでしょ?」
ブーツの靴底をまざまざと見せつけられてそんなことを言われても、簡単に動けるものではない。
もはや何が何だか分からなくなっていたものの、やはりその靴底には生々しい何かがこびりついており、ヒールなどには今ほど刺し殺した男の血や内臓が未だに絡みついている。
そんなところを伝って登ってこいなどと、もはや正気の沙汰とは思えない。
「早く。言うこと聞かないのなら踏み潰すけど。いいの?」
動こうとしない人間たちをじれったく思ったのか、詩乃の声のトーンが下がった。
これ以上機嫌を損ねたらそのままブーツを突き出され、確実に何人かが穴の中で肉塊になるだろう。
そう判断した一人が動く。
一人が動くとつられてその隣の男も動き出す。
三人目。
四人目。
「はい。人数はそれでいいよっと。ああ、ちょっとそこのひと? そう、あなた」
詩乃が見るのは、突き出されたブーツの位置から二番目くらいに近い場所にいた女だ。
しかし今這い上って来る四人の中にはいない。
動けずにいたからだ。
「近くにいるひと、っていったよね?」
「あ……ああ」
「言うこと聞かないと、こうなるって言ったでしょ?」
「や……ごめ……お願い……ゆる――」
その女は最後まで弁解を口にすることができなかった。
不意に突き出された左足のブーツのヒールに突き刺され、後ろにいた何人かを巻き込んで、靴底に圧し潰されてしまったからである。
「あはは。ごめんね? 二人ほど一緒に潰れちゃったみたい」
笑いながら、左足を戻す。
そうこうしているうちに、四人がどうにか穴から這い出したので、右足も元に戻した。
「はい。よくできました。じゃあ次の命令」
股を広げながら、その場所を見せるのに多少恥ずかしさを感じつつ、しかし迷わずに見せつけながら指示を出す。
「私のここ、舐めて綺麗にしてくれる?」

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