エラ様の足コキ・クラッシュ日記
物語
ガラスの靴。
それは少女を象徴するもの。
誰しもがその前に跪き、例え踏みしだかれても競って服従を示した。
ひとつの国を根こそぎその足で蹂躙した後、少女は旅立つ。
世界は広い。
未知をその足で支配することを夢想しつつ、胸を躍らせて。
登場人物
エラ・アシェンプテル
見た目は二十歳前後の女性。
かつては「灰かぶり姫」とも呼ばれていた。
遠い昔、そんな彼女を見初めた王子に寵愛され、やがてこれを完全に篭絡してしまう。
その過程で自身を助けてくれた魔法使いから全てを略奪し、自らも魔法使いとなって他者を従属させ、蹂躙する悦びに目覚めた結果、国そのものを滅ぼしてしまう。
国家の存亡時にアシェンプテル城に封印されたものの、やがて復活。
城を出て、世界を旅し、素養のある者が好みであればこれを育て、新たな魔法使いを増やしつつ、この世を謳歌していた。
それから百年以上の時が流れ、日本という国に来ていたエラは、一人の青年を見初めてしばしこの国に滞在することになる。
性格は基本的に物腰柔らかで丁寧。
王妃などを経験していたことからも、その所作は洗練されている。
基本的に優しく、愛情を向ける相手には甘い。
女性にしては身長が170㎝程度ある高身長で、ハイヒールを履くと余裕で180㎝を越えてしまい、新しくできた彼氏君との釣り合いのために、わざわざ踵の低い靴を履くなど、気を遣うこともしばしば。
一方で優先順位がはっきりしており、状況によっては平然と残虐な行為をする。
最初に見初めた王子がそうであったように、彼女の美脚に執着する異性や同性が多く、その経験も豊富だったため、何をするにしてもつい足を使ってしまう悪癖がある。
かつて自分を封印した他の魔法使いを一応は警戒しており、あまり目立ったことは控えているも、欲情し興奮するとその限りではないが、基本的には冷静沈着な性格である。
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彼氏君
とある大手企業に勤める青年。
年齢は二十歳半ば。
出張で海外にいたところを偶然エラと知り合い、魅了されてしまう。
同時にエラに見初められ、そのまま帰国する際に同行され、現在に至っている。
彼に何かの素質があったわけでもないが、エラに気に入られ、ごく単純に愛情を向けられている。
エラいわく「一目惚れって初めてしました」とのこと。
基本的に平凡なせいで、エラと一緒にデートしていると、エラの美貌に魅了された他の異性にやっかまれ、ちょっかいをかけられることもしばしば。
そうなると大抵、彼氏君を馬鹿にされたと感じたエラが不機嫌になり、所構わず惨殺してしまう。
また、そういった行為を見て興奮する歪んだ性格の持ち主でもあり、野生の小人などを捕まえてはエラに踏ませたりするため、人畜無害とは言い難い存在でもある。
本人はエラに思いっきり嬲ってもらいたいのだが、エラ自身は彼氏君の思いに応えたいと思う一方で、ごく純粋に愛したいとも思っており、普段はソフトなSM行為に終始することが多い。
比良坂和奏(ひらさか わかな)
私立比良坂学園の理事長兼教師兼生徒。
エラの弟子の一人であり、魔法使い。
生まれは大正時代。
イギリスに留学中にエラと出会い、その素質に気づいたエラによって最初の弟子となった。
成長しきる前に魔法使いとなったため、少女の姿のままである。
エラがかつて封印されていたことを知った和奏は、敵性の魔法使いからエラを守るために、帰国後組織作りを始めた。
そのため自らが育てた魔法使いを数多く所有しており、世界的にみても暗部の一大勢力である。
エラに負けないほどの残忍な性格で、目的のためには手段を選ばず、手ずから葬ってきた人間は数知れない。
一方でエラに対してのみ被虐的で、徹底的に犯されることを望んでいる。
エラもそんな和奏を可愛く思っており、ある意味では彼氏君と似た性格。
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上月明莉(こうづき あかり)
私立比良坂学園の卒業生。
和奏にとっては十数年ぶりの弟子であり、魔法使い。
素質も十分で、和奏にも特に気に入られている。
最後の卒業試験を経て、無事学園を卒業。
卒業後は和奏の手駒である暗殺メンバーのリーダーとなり、人殺しに精を出すことになる。
抑揚のない性格をしており、極度の男嫌いでもある。
そのため少しでも気に入らないことがあれば、相手が男であれば、容赦無く殺してしまう。
一方で親友の怜奈のことはとても好いており、卒業試験の際にはエラ相手に嘆願するなど、和奏の不興を買うことも覚悟で行動した。
また和奏とは肉体関係があり、和奏に求められるままに身体を差し出してもいる。
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姉川怜奈(あねがわ れな)
私立比良坂学園の卒業生。
明莉の同級生で親友。
頭脳明晰で運動神経も抜群だが、魔法使いとしての素養はない常人。
卒業試験の際にはエラに嬲り殺されそうになったが、それは試験の一環で、明莉の命乞いや徹底的に従属したことなどが功を奏し、卒業できた。
卒業後はその頭脳を活かし、明莉の参謀的存在になっている。
性格は明莉とは対照的に派手で男好き。
イケメンに目が無い。
木曾唐介(きそ とうすけ)
私立比良坂学園の生徒。
明莉や怜奈の同級生で最後の卒業試験に臨んだ。
学園では怜奈に負けないほどの頭脳と運動神経、そして精力絶倫で和奏にも気に入られ、三年間をクリアできるかに見えたが、和奏は最初から明莉のことしか頭になく、処分される運命だった。
怜奈は助かったものの、唐介を助ける者はなく、エラによって局所を破壊された上で縮小化され、和奏とエラのヒールサンダルに踏み潰されて、肉片と化す。
用語解説
魔法使い
魔力を持った上でそれを扱うことができ、一定の水準に達したもの。
最低条件として老化の停止があり、それをもって一般的に上位種に進化したとみなされる。
基本的に善良な者が多い(そういった者が選ばれ見い出される)中で、エラは自他共に認める悪い魔法使い。
これは最初にエラを舞踏会に行かせるために手助けした魔法使いが、エラという存在を見誤った結果である。
エラが王子と結ばれた後、自身をいじめていた義理の姉や母親に対して世にも残酷な仕打ちをしたことで、魔法使いもようやくその危うさに気づいたものの手遅れであり、逆にエラに殺されてしまう。
それ以降、エラが図らずも選んだ弟子はなべて性格破綻者ばかりであり、悪の魔法使いが世に跋扈する原因ともなった。
エラ自身は王国を蹂躙している際に、魔法使い組織の討伐を受け、これを返り討ちにするものの、最後には封印されてしまっている。
もっともエラの潜在能力は強大な上に、一国を滅ぼして手に入れた甚大な魔力のせいもあって早々に復活し、その魔法使い組織はエラの逆襲にあって壊滅した。
小人
エラがかつて魔法で精製した人口生命体。
いわゆるホムンクルスで、材料は人間の精液。
気紛れに玩具として作ったものの慣れの果て。
またエラの魔力が強すぎるため、強制射精させられた精液が反応し、勝手に発生するようになった結果でもある。
そのためエラの行く先々で特に発生件数が多い。
特に日本では、エラが来日してからの数年で、大量発生してしまっている。
さらに繁殖力が強く、現在では世界中のあちこちで自然発生し、その存在が確認されているものの、科学的には解明不能の謎の生物として扱われている。
体長は数㎝から最大十㎝強くらいまで。
人型。
エラに踏まれて射精させられた精子に由来する存在のせいか、人間(特に女性)の足や靴に寄って来る性質がある。
そのため女性に気持ち悪がられたり、あるいは面白がって踏み潰されることも少なくない。
事実、女性に踏み潰された小人の事例が多く報告され、社会問題化しているほど。
キノコ
男性の生殖器に似た植物のようなもの。
刺激を与えると反応し、大きくなって先端から精子によく似た白濁液を放出する。
これは小人が突然変異して植物化したもので、小人同様に繁殖力が強く、勢力を拡大中。
ただし自ら栄養を摂取するために動けないことから、ある程度魔力のある場所や、魔法使用後の魔力残留地、または魔力の強い人間の住む場所や日頃通る場所で自生し易い。
当然、エラの周辺ではキノコに困らないほど。
私立比良坂学園
比良坂和奏が創立した私立学園。
世間一般では日本中の中学生から非行に走った者を集め、強制するための施設ということになっているが、実際には和奏の組織運営のための人材を確保する場所である。
入学して卒業できる者は、毎年数名程度。
3名を超えることは滅多になく、0名の時すらある。
これは毎年3クラスでおよそ100名の入学生があるため、およそ平均で2%以下の生存率。
また同時に魔法使いの素養のある者も探し、和奏が気に入れば、これを育てることもしている。
滅びの国(アシェンプテル)
かつてエラが生まれ育った国。
時の王位継承者であった王子にエラが見初められ、王宮に入った後、しばらくして王が謎の死を遂げ、代替わりが行われたことで、エラは王妃となる。
地位と権力、そして魔法という上位の力を得たエラに新たな王は篭絡されて傀儡と化し、国政は乱れに乱れて混乱した挙句、エラの興味本位の実験などによって、多数の国民が犠牲になった。
王はエラによって最後まで愛されたが、その死後、哀しみにくれたエラは魔法によって巨大化し、国民を全て踏み潰して皆殺しにしたことで、王国は滅亡する。
現在はエラによって魔法で隔離された場所にアシェンプテル城と呼ばれる城のみがあり、時折運悪く迷い込んだ人間は、決して戻ることはないという。
『エラ様の足フェチ・クラッシュ日記』各話
『比良坂学園物語編』各話
『エラ様の足フェチ・クラッシュ日記』の番外編となる短編集。比良坂和奏が支配する学園で次々に踏み潰されていく学生たち。果たして彼らは無事に卒業することができるのか……。